ACほむ提督の航海日誌2.9

アダルトチルドレンのほむ提督が、生きづらさを抱えつつもそれを克服し、生きていこうと孤軍奮闘する日々をまとめたブログ。 生きづらさからの脱却、毒親の典型的特徴を備えた親への対処法、内向的な人間の生き方などを模索しています。

内向性と仕事あるいは生き方

こんにちは、ほむ提督です。


今日はアダルトチルドレンと同様、人生に関わる話の前提として、内向型の話をします。
著名な心理学者で、誰でも一度は名前を聞いたことがあるだろうユング
彼によると、人はその活動の原動力、精神的なエネルギーであるリビドーの向かう先で二つに分けられます。
リビドーが外、外的対象に向かうのが外向型人間。
逆に内側、自分の心などにエネルギーが向かうのが内向型人間となります。

今回の話題、内向型とはこの内向型についてです。

ユングが提唱した説なので、この分類自体は比較的古いものです。ユングは1961年に亡くなっていますから。
ですが最近、この内向型が話題に上るようになってきました。それは何故か。
おそらくTEDにより公開された、スーザン・ケイン氏の「内向的な人が秘めている力」という動画によるものです。

TEDとはTechnology Entertainment Designの略称で、幅広い分野の専門家による講演会を主催するアメリカの非営利団体です。
TEDはその講演会を動画としてネット上に公開しており、各国の言葉で翻訳されたそれを私達は無料で見ることができます。
様々な分野で活躍する人たちの講演会を、好きな時に止めたり巻き戻したり、自由に聞くことができるのですから、すごいことですよね。

またこのスーザン・ケイン氏の著作、『内向型人間の時代、社会を変える静かな人の力』も同様に話題となりました。
本書は内向型が直面する数々の問題と同時にその強みと魅力も明らかにし、それを生かしていく方法を模索するものです。
その中で最初の方に、内向型かどうかの簡易判定ができるものがあります。
内向型の人があてはまる項目がいくつかあり、それにいくつ当てはまるかというものです。

少し試してみましょう。


グループよりも一対一の会話を好む。
文章の方が自分を表現しやすいことが多い。
ひとりでいる時間を楽しめる。
周りの人にくらべて、他人の財産や名声や地位にそれほど興味がないようだ 。
内容の無い世間話は好きではないが、関心のある話題について深く話し合うのは好きだ。
聞き上手だと言われる。
大きなリスクは冒さない。
邪魔されずに「没頭できる」仕事が好きだ。
誕生日はごく親しい友人ひとりか二人で、あるいは家族だけで祝いたい。
「物静かだ」「落ち着いている」と言われる。
仕事や作品が完成するまで、他人に見せたり意見を求めたりしない。
他人と衝突するのは嫌いだ。
独力での作業で最大限に実力を発揮する。
考えてから話す傾向がある。
外出して活動したあとは、たとえそれが楽しい体験であっても、消耗したと感じる。
かかってきた電話をボイスメールに回すことがある。
もしどちらか選べというなら、忙しすぎる週末よりなにもすることがない週末を選ぶ。
一度に複数のことをするのは楽しめない。
集中するのは簡単だ。
授業を受けるとき、セミナーよりも講義形式が好きだ。

当てはまる項目が多いほど、内向型の傾向が強いようです。当てはまらない方が多い場合、外向型の傾向が強いようです。半々であれば両向型です。
ほむ提督は9割ほど当てはまりました。完全に内向型の人間ですね。 自覚はあります。

皆さんはどうでしたか。
外向型かな、と思った方でも内向型について理解を深めるのはよいことです。
あなたの周りの人が内向型であった場合、その人と互いにとって良い付き合いをする助けとなるでしょう。


現在の社会は、外向型の方が評価されやすい社会です。
サラリーマン的な、明るく快活でコミュニケーション能力が高いこと。それが社会的な成功で最も重要とされる時代です。
そのような現代社会では、幸福になるには社交的で活動的であることが必要である、という価値観が多数を占めています。
そこにおいて外向型人間は、その積極性や社交性、強い自己主張を優れた素質と評価されやすいのです。

一方で内向型人間は豊かな創造力や優れた集中力、忍耐力など十分有用な才能と能力を持ちながら、これまでよい評価はされてきませんでした。
恥ずかしがり屋で無口、人付き合いが苦手など、外向型とは真逆の不利なイメージを持たれがちです。
そのため多くの内向型人間は仕事での成功、ひいては社会で生きていくために外向型能力を身につける努力を強いられました。
ですが本質的能力、性質に反する振る舞いというのは大変な重労働です。
そのような不自然な行為は多くの努力を要する上に心身を疲れさせ、仕事をする意欲を減少させていきます。
そのため内向型の人間は社会生活を送るためにさらなる苦労を強いられ、ますます身も心も疲れ果て、摩耗していくのです。

スーザン・ケイン氏はこのように外向型の価値観による社会や仕事、教育に苦しんできた人は多いはずだと指摘します。
ですが内向型に適切な刺激となるように社会を調整することができれば、より多くの人がその才能を発揮し、その人生を楽しめるようになるはずだともしています。
また科学や経済が現在直面している問題は、非常に大きく複雑で、解決には大勢の人が協力する必要があります。
そして内向型の人がより自分に合ったやり方で活動できるようにすれば、彼らがそういう問題に独自の解決法を考え出してくれる可能性が高くなると主張します。

つまり内向型の人間にも生きやすく、活躍しやすい社会を作ることが、社会の発展には必要なのです。

またユングによれば、外向型人間は外に向かうことでエネルギーを補充し、内向型人間は内に向かうことでエネルギーを補充するのだそうです。
これは体験的にもすごく納得のいく話です。一人静かにゆっくりと過ごす時間がなければ、とても休まらない実感があります。
ですがこの回復にあてるための、一人で静かに過ごす時間というのは現代社会では得にくいものです。
そのこともまた、内向型の人々を苦しめてきたのでしょう。


ケイン氏の述べる通り、内向性や無口や孤独に対する人々の態度が劇的に変化する、そんな日が来るといいですね。
個人的にはぜひその日が来てほしいし、その日のために努力していく所存です。